ツバメと話せた僕のおばあちゃん。



小学生の頃の思い出。

夏休みになると、祖母の家で祖母と二人で過ごす時間が長かったので、自然とおばあちゃん子になりました。

二人でよく笑って過ごしましたが、見るテレビ番組だったり、食の好みも年寄り好みの少し老けた小学生になっていきました。

そんな夏休みのある日、ツバメがチュピチュピ鳴いていました。

すると祖母に「ツバメが何て言いよるか知っとるね?」と聞かれました。

「知らんよ。おばあちゃんはツバメの言葉が分かると?」と返すと、

祖母は「あれは、土食って、虫食って、あと何食おうかな、プリって言いよるとよ。」と教えてくれました。

僕は、プリってなんなんと思い腹を抱えて笑いました。

その後は、ツバメを見るたびに「おばあちゃん、ツバメ何て言いよると?」と質問し、その度、祖母は「土食って、虫食って、あと何食おうかな、プリ。」と答え、僕が笑うというやりとりが夏休み中続きました。

鳥のさえずりを人の言葉に置き換えた「聞きなし」

最近、ツバメを見て懐かしくなり、何の気なしに、祖母に教えてもらったツバメの言葉を検索してみました。すると、日本では昔から、鳥のさえずりを人の言葉に置き換えた「聞きなし」という文化があることを知りました。

有名なものでは、ウグイスの「ホー、ホケキョ」。これは「法、法華経」と鳴いてるとのこと!!ウグイスは、別名「経読鳥(きょうよみどり)」と呼ばれるそうです。

一気にありがたさが増します。今後、ウグイスを見かけることがあれば拝んでしまうこと間違いなしです。

そして肝心なツバメですが、ありました!!「土食って、虫食って・・・」ばあちゃんが言ってた事と一緒やんと懐かしくなり感動しかけたところ、最後まで読むと、

「土食って、虫食って、口渋い(つちくって、むしくって、くちしぶい)」。と書いてありました・・・。これを早口で言うとツバメのさえずりになるそうです・・・。

「土食って、虫食って、あと何食おうかな、プリ」やないやーん。

後半は祖母のオリジナルだったのでしょうか。プリってなんなん?大人になっても、また笑わされました。きっと天国のばあちゃんも笑ってることでしょう。    オワリ。