柴又観光/寅さんゆかりの地・周辺スポット



東京都葛飾区にある柴又(しばまた)。

柴又といえば「男はつらいよ」の寅さんが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

【寅さんゆかりの地】である柴又には、柴又帝釈天(たいしゃくてん)や「寅さん記念館」などの観光スポットが、柴又駅付近に集まっています。

また柴又は、日本の伝統的な情緒や雰囲気を継承する景観地として、都内で初めて「国の重要文化的景観」に選定されました。(2018年)

いまでも懐かしい昭和の雰囲気を感じることができる柴又。

そして、かつて国民的大スターだった『フーテンの寅さん』のふるさと、柴又駅周辺の観光スポットをご紹介します!

葛飾柴又 寅さん記念館と山田洋次ミュージアム

寅さん記念館入口。看板をつけているのは寅さん!

京成柴又駅より徒歩8分のところにある『葛飾柴又 寅さん記念館』。

ここでは映画『男はつらいよ』シリーズの撮影で実際に使われたセットや、寅さんの世界観をミニチュアで再現しています。

記念館では楽しめる工夫がたくさんされていて、寅さんをあまり知らない方でも十分楽しめますよ!

撮影に使われていた「とらや」のセット

懐かしい映像もたくさん見ることができ、ついつい見入ってしまいます。

寅さんの生い立ちを、可愛らしいミニチュアで知ることができます。
昭和30年代の葛飾柴又が再現されたミニチュア模型
寅さんといえば「旅」ですよね。

他にも寅さんが愛用していた持ち物や、「男はつらいよ」シリーズの歴代マドンナの映像などを見ることができます。

明治時代にあったという「帝釈人車鉄道」の模型も。なんと6人乗りの車両を、通常1人で列車を押して運行していたそう!そんな時代があったなんて驚きです!

帝釈人車鉄道を再現した鉄道模型

再現された客車に乗って記念写真を撮ることもできます。

この記念館は寅さんへの愛がたくさん感じられて、とても温かい気持ちになります。

山田洋次ミュージアム

寅さん記念館には「男はつらいよ」シリーズの監督、山田洋次ミュージアムも併設されています。

山田洋次監督作品の紹介や、映画づくりの機材などが展示されています。

「男はつらいよ」は2019年12月にシリーズ第50作目が公開されました。

シリーズ全盛期には年2本の映画を公開しており、その全作品がヒットしてドル箱シリーズといわれるほどで、寅さんが本当に多くの人から愛されていたのかがわかります。

そして山田洋次監督作品の名作の多さにも驚きます。

  

葛飾柴又 寅さん記念館 / 山田洋次ミュージアム

  • 〒125-0052 東京都葛飾区柴又6丁目22番19号(葛飾区観光文化センター内)
  • ☎︎03-3657-3455
  • 開館時間:9:00~17:00 / 休館:第3火曜日(ただし第3火曜日が祝日・休日の場合は、直後の平日)12月の第3火・水・木曜日(年末年始は営業)
  • 入館料〈山田洋次ミュージアムとの共通券〉:一般 500円 / 児童・生徒 300円 / シルバー 400円
  • 寅さん記念館公式サイト

山本亭

「寅さん記念館」のすぐそばには、大正ロマンを体感できる「山本亭」があります。

山本亭は大正から昭和初期にかけて増改築が行われており、和のテイストに西洋を取り入れた“近代和風建築”がそのまま残っている貴重な建物です。

また、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の調査の結果、日本庭園のランキングで見事3位(2016年)となり、海外からも注目されています。

広々とした和の空間に、美しい庭園が大画面のように映し出されていて、心が揺さぶられます。海外の方が美しいと思うのも納得ですね。

  

青空でよく映えています

ここではお茶や茶菓子をいただくことができます。目の前に広がる美しい庭園を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができますね。

「寅さん記念館」との割引セット券も販売していますので、柴又観光の際は、ぜひ山本亭にも足を運んでみてください。

 

山本亭

  • 〒125-0052 東京都葛飾区柴又7丁目19-32
  • ☎︎03-3657-8577
  • 開館時間:9:00~17:00 / 休館:第3火曜日(ただし第3火曜日が祝日・休日の場合は、直後の平日)及び12月第3火・水・木曜
  • 入館料:一人100円 / 中学生以下及び障害者手帳等をお持ちの方と介護者(同行者)1名は無料。
  • 「寅さん記念館」とのセット券:一般 / 600円→550円  シルバー / 500円→450円 / 団体:500円→450円
  • 茶室・貸室は事前に予約が必要
  • 山本亭公式サイト

柴又帝釈天 参道で食べ歩く!

柴又駅を出るとすぐに帝釈天参道がのびています。

多くの老舗が軒を連ね、柴又名物であるうなぎ・草団子やお煎餅などがあり、何を食べようか迷ってしまいますね。

今回は、寅さんを演じた渥美清さんも愛したという大和屋さんの天丼をいただきました。

大和屋さん店前
天丼 並 998円

店内には山田洋次監督のサインや、寅さんのポスターなども貼ってありましたよ。天丼もサクサクして美味しい!

  

ぶらりと食べ歩きをしながら昭和の雰囲気を味わえます。なんでもない日も、ここは縁日のようでワクワクします!

葛飾柴又公式観光サイト

柴又帝釈天の見どころ

柴又帝釈天 入口
帝釈堂と「瑞龍(ずいりゅう)のマツ」

帝釈天とは、本来の意味では仏教の守護神の一つで、正式名称は経栄山 題経寺(きょうえいざん だいけいじ)。商売繁盛・厄除け・病気平癒などに御利益があるとされています。

夏目漱石の「彼岸過迄」など、多くの文芸作品にも登場した帝釈天は、古くから東京近郊の名所として有名でしたが、「男はつらいよ」の寅さんゆかりの地として、さらに人気の観光スポットとなりました。

帝釈天境内には、彫刻ギャラリーと大庭園があります!

彫刻ギャラリー

壁一面に彫刻作品が!

帝釈天の内外に、多くの木彫が施されています。帝釈堂の外側に施されている彫刻は「法華経」の説話を彫刻したもので、建物いっぱいに広がる彫刻に圧倒されますね。

これらの彫刻は大正から昭和初期に、10年かけて出来上がりました。そして平成に入ってから、雨風などから守り、かつ鑑賞しやすいように総ガラス張りの「彫刻ギャラリー」として設営されました。

それぞれの彫刻の下にある、説話の解説を読みながら楽しむことができます。

帝釈天は彫刻の寺ともいわれるだけあって、その緻密で美しい彫刻に感動します!

大庭園 邃渓園(すいけいえん)

腰掛けてゆっくり眺めることができます

彫刻ギャラリーとあわせて、大庭園も見どころの一つです。

邃渓園は昭和中期に、永井楽山によって築庭されました。

庭の周りに回廊が設けられていますので、大客殿から庭を眺めるだけでなく、いろんな角度から庭を楽しむことができます。(庭を散策することはできません)

亀が甲羅干しをしている姿も見ることができましたよ。

  

彫刻ギャラリーと大庭園は共通料金で拝観できます。

  • 大人400円 子供(小・中学生)200円
  • 午前9時~午後4時 / 12月28日~1月3日迄は庭園のみ閉園。同期間は拝観料が半額。
  • 彫刻ギャラリー・大庭園ともに靴を脱いで拝観します。(靴箱あり)
  • 柴又帝釈天公式サイト

駐車場情報

帝釈天付近にもコインパーキングがありますが、1日最大料金500円の柴又公園駐車広場がオススメ。この駐車広場から、「寅さん記念館」までは徒歩5分ほどで行けます。

  • 年中無休
  • 利用時間:4月~9月:(平日) AM 9:00~PM 5:30 /(土日祝日) AM 7:30~PM 6:30 / 10月~3月:(平日)AM 9:00~PM 5:30 / (土日祝日)AM 7:30~PM 5:30
  • 料金:一回あたり 普通車500円
  • 〒125-0052 東京都葛飾区柴又6丁目
  • お問い合わせ:寅さん記念館 ☎︎03-3657-3455
  • 公式サイト

まとめとして

柴又公園駐車広場付近 江戸川

今でも多くの人に愛される寅さん。そして寅さんのふるさとである柴又も、伝統的な情緒や雰囲気が残っており、訪れる人をホッとさせてくれます。

人間関係が希薄になりつつある現代の生活の中で、なんだか人肌恋しくなったときは柴又をぜひ訪れてみてください。

今でも寅さんへの愛があふれる町と、豊かな自然に、こころが癒されますよ。