1000年変わることのない風景/千葉にある『笠森観音』は癒しのスポット



笠森観音ってどんなところ?

笠森観音(かさもりかんのん)は、千葉県長生郡(ちょうせいぐん)にある観音堂で、正式名称は「天台宗・別格大本山笠森寺」

延暦3年(784年)に最澄上人(さいちょうしょうにん)が、楠の霊木で十一面観世音菩薩を山上に安置して創られた歴史ある観音堂です。

なんといっても、豊かな自然の中に凛とたたずむ観音堂の姿には、思わず心奪われてしまいます。

観音堂は日本唯一の建築様式である「四方懸造(しほうかけづくり)」として「国指定重要文化財」に指定(1950年)され、周辺の山々は「国指定天然記念物笠森寺自然林」として保護(1970年)されており、隠れた観光名所として必見です。

「掛け造り(かけづくり)」という、崖など高低差のあるところに柱で支えて建造物を建てる建築様式。61本の柱で四方を支えているため「四方懸造」と呼ばれています。

また、御来光の道(レイライン)上に位置しているため、パワースポットとしても有名なお寺なんですよ。

見どころ1:子授楠(こさずけくす)

笠森観音への道中にも、見どころがあります。

まず「笠森寺自然林」の石段を登っていきます。石段はゆるやかで、坂は自然に囲まれてマイナスイオンたっぷりなので、すでに心癒されます。

110段ある石段

坂を登ったところに、樹齢700年の三本杉子授楠があります。

楠の間から

霊木の楠は人が通れるほどの穴が空いており、そこから子授観音さまを眺めることができます。ここから眺める観音さまはさらに神秘的!

先に男性がくぐり、後から女性がくぐるとご利益があるとされ、子授かりで有名なスポットです。

見どころ2:二代目歌川広重も描いた観音堂

子授楠を過ぎ、二天門を入るとすぐに観音堂がそびえ立っています。

笠森観音本堂へはスリッパに履きかえて、中に入ることができます。

急な階段ですが、手すりがあるので安心です。
階段から造りが間近に見れます。

こんなボコボコとした岩の上に建築しようと思った発想がすごいですよね。また「懸け造り」という手法の、技術の高さに驚かされます。こんなに間近で見られるのも面白いですね。

階段を上がり、拝観料を払って本堂へ入ります。本堂でお守りや御朱印がいただけます。(本堂は撮影禁止)

本堂の周りをぐるっと巡ることができます。高さ30mなので、見晴らしも良いですよ!

この笠森観音は、二代目歌川広重も浮世絵にしています。

少し誇張されている感じもしますが、とてもインパクトのある浮世絵ですね!でも本物の笠森観音もこの浮世絵に負けていません。

また、笠森観音は上からの景色だけでなく、下からもその迫力ある建築物を堪能することができますよ。

自然と調和していますね!

どこから眺めても立派です。笠森観音へ訪れた際には、ぜひ下からの眺めも楽しんでくださいね。

笠森観音 本堂

  • 拝観料 大人300円・小人100円
  • 拝観時間 4月〜9月:午前8:00〜午後4:30 / 10月〜3月:午前8:00〜午後4:00

まとめ

正面から

御光来の道上にあることで、パワースポットとして知られる笠森観音。

それだけでなく「坂東三十三観音札所」の第三十一番札所として古来から巡礼の霊場ともなっており、その歴史を感じさせられる場所です。

豊かな自然のパワーと、圧巻の建築物を眺めに、一度足を伸ばしてみませんか?

笠森観音

  • 〒297-0125 千葉県長生郡長南町笠森302
  • ℡ 0475-46-0536
  • 無料駐車場あり(50台)