令和の今こそ「寅さん」に会いたい。寅さんの名言から元気をもらおう



平成から令和に年号が変わり、ますます昭和が遠くなっていきます。

人間関係も、昔とくらべ希薄になってきたような気もしますし、なんとなく物寂しさをおぼえる事はありませんか?

そんな時は「寅さん」のことを思い出してみてください。

懐かしく温かい気持ちになれますよ。

俺には、むずかしいことは、よく分からないけどね、

あんた、幸せになってくれりゃいいと思ってるよ

第16作「男はつらいよ 葛飾立志編」より

寅さんは映画「男はつらいよ」の主人公

山田洋次監督が原作と脚本も手がける映画「男はつらいよ」シリーズは、全50作が公開されており世界最長の映画シリーズとしてギネスブックにも認定されています。

テキ屋稼業を生業とする「寅さん」こと車寅次郎が、故郷を思い出しフラリと柴又に帰ってきては、何かと大騒動を起こし、毎回旅先で出会った「マドンナ」に恋心を抱くが失恋するか、自ら恋心を忘れようとする寅次郎の恋愛模様を日本各地の美しい風景を背景いに描く人情喜劇。

「男はつらいよ」Wikipediaより引用

寅さんは、映画「男はつらいよ」シリーズの主人公です。

明るくおおらかで、元気がない人を見たらほっとけず、ちょっとわがままで、さっぱりとした性格の寅さん。

次こそは家のみんなと仲良くしようと思い、ふらりと故郷の柴又に帰るのですが、愛情表現が下手くそな寅さん。最後には、またみんなと喧嘩になって、旅に出て行ってしまうのです。

そんな寅さんのセリフには人間味あふれる、時代に左右されない名言がたくさんあります

「寅さん」から元気をもらおう。寅さんの名言

葛飾柴又寅さん記念館・入り口で看板をつける寅さん

インテリというのは自分で考え過ぎますからね、

そのうち俺は何を考えていただろうって、分からなくなってくるわけなんです。

つまり、このテレビの裏のほうで言いますとね、配線ががちゃがちゃとこみ入ってるわけなんですよね。

えぇ、そのてん私なんか線が一本だけですから、まぁ、言ってみりゃカラッポといいましょうか、

叩けばカーンとすんだ音がします。

第3作「男はつらいよ フーテンの寅」より

例えば、日暮れどき農家のあぜ道を一人で歩いていると考えてごらん、

庭先にリンドウの花がこぼれるばかりに咲き乱れている農家の茶のま、

灯りがアカアカとついて、父親と母親、

子供たちがいて賑やかに夕飯を食べている。

これが本当の人間の生活というものじゃないか。

第8作「男はつらいよ 寅次郎恋歌」より

どうだい、旅は楽しかったかい?

例えこれがつまんない話でも、面白いねぇと言って、聞いてやらなきゃいけない。

長旅をしてきた人間は優しく迎えてやらなきゃな

第12作「男はつらいよ 私の寅さん」より

そりゃ今は悲しいだろうけどさ、月日がたてばどんどん忘れていくものなんだよ。

忘れるってことは本当に良いことだよ。

第27作「男はつらいよ 浪速の恋の寅次郎」より

労働者諸君、田舎の両親は元気か?

たまには手紙を書けよ

第34作「男はつらいよ 寅次郎真実一路」より

何ていうか

あぁ 生まれてきて良かった、そう思うことが何ベンかあるだろう。

そのために生きてるんじゃないか。

第39作「男はつらいよ 寅次郎物語」より

拝啓 寅次郎様

おじさん、僕はこの頃、おじさんに似てきたと言われます。

悪口のつもりなんだろうけど、僕には、それが悪口に聞こえないのです。

おじさんは、他人の悲みや淋しさをよく理解できる人間なんだ。

その点において、僕はおじさんを認めているからです。

第47作「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」(満男の語り)より

困ったことがあったらな、

風に向かって俺の名前を呼べ。

おじさん、どっからでも飛んできてやるから

第50作「男はつらいよ お帰り寅さん」より

まとめ

葛飾柴又寅さん記念館・昭和30年代の帝釈天参道再現

年々少ない労力で、色んな事ができる便利な時代になっていく一方、完全・完璧でなければならないという思い込みも強くなっているような気がします。

今思えば「不完全さ」や「人間味」が遠くなっていく昭和の魅力だったのかもしれません。

そして寅さんは「不完全さ」や「人間味」のつまった昭和の象徴のような人物なのではないでしょうか。

困ったことがあったら、風にむかって「寅さーん」と呼べば、令和になった今日も、寅さんが笑顔で「どうした、みんな元気出せ、もうすぐ青い鳥が見つかるぞ。」と元気を届けてくれるような気がします。

  • 葛飾柴又寅さん記念館
  • 住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
  • 開館時間:9時〜17時
  • 休館日:第3火曜日(ただし第3火曜日が祝日・休日の場合は、直後の平日)及び12月第3火・水・木曜
  • 入館料:一般 500円 児童・生徒 300円 シルバー 400円